やられた…予備知識がなかっただけに、鮮やかに裏切られました。
テオ・ヤンセンという人がやっていることは、僕の想像の遥か先を行ったものでした。
『21世紀のレオナルド・ダ・ヴィンチ』
そう人は呼ぶとのことですが、納得しました。
それは、今回の展示を通して僕の見た「テオ・ヤンセン」は、物理学者であり、画家であり、発明家であり、職人であり、そしてアーキテクトでもあったからです。
類い稀な嗅覚と直感でアイデアを生み、自然界の地道で根気のいる観察と研究を経、それを物理と数学によって理論化し、コンピュータによって解析、それを基に設計し、自ら作品をつくりあげる姿は、ほかの芸術家が霞んでしまうほどのとてつもなさを僕は感じてしまいました。なぜなら、そこには、数学と創造とクラフトのすべてが凝縮されていたからです。
彼の生み出すサンドビーストは、自ら風をエネルギーに換え(羽で食べる)、蓄え(ペットボトルの胃袋に入る)、歩行し、障害物や海を感知して方向転換するための触覚を持ち、突風にも耐える体格と強度を持つ、まさに生命体です。タンパク質ではなく、塩化ビニルとペットボトルのみで構成された明らかな人工物でありながら、一切熱源を持たずして、自立的に生命体に似た動作を行う姿に僕は感動を覚えました。
テオ・ヤンセン展、9.30日までです。興味のある方は、ぜひ大分市美術館まで。
ちょっと期待させすぎたかな(笑 あまり期待しないでください(笑
とか言いつつ、、DVDも買いましたが、これもかなりおすすめです。
大分市誕生100年記念事業 大分合同新聞創刊125周年記念事業
「テオ・ヤンセン展」 ~風を食べるビーチアニマル~
期日:~9月30日(金)※休館日9月26日(月)
時間:午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで)
場所:大分市美術館(大分市大字上野865番地 電話097-554-580)
http://theojansenoita.net/
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