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Final Wooden House

先週末、NKSアーキテクツのまぶくんに誘われ、モクバンを含む建築見学会に参列。今回はこのモクバンのみを取りあげ、簡単な画像とコメントをのせようと思う。





あいにくの雨模様。球泉洞という場所には初めて行ったのだけれど、自然に恵まれたとても美しい場所だなというのが正直な感想。こういうところに建築できるのは、設計者としてはやはり幸せだろう。熊本アートポリス20周年記念イベントの一環ということで、建物の見学後、すぐ近くにある球泉洞森林館にて設計者である藤本壮介氏に自ら解説して頂く。あいかわらず藤本氏の話はとてもわかりやすい。ちなみにこの森林館は、故人である木島安史氏が設計し1985年に建築学会賞を受賞したもの。半球状の屋根が気泡のようにぶつかりあった複雑な形態にシビレる。不思議と環境にも調和している。





めんどいのでドーンと外観。一枚目だけLUMIXで以降はLEICAのフィルムカメラで撮影してるので変に味の出た画像になってます。許してね。こんなこと言うと怒られそうだけど、はじめて遠目から見た時、巨大な積み木のおもちゃのように見えた。前日の講演会で坂本一成氏が遊具に見えると毒を吐いていらっしゃったのを少し思い出す。近づいてみると、おや?何やら人が入れそうだ、とそんな感じ。この日はイベントということで、見学者が多いのなんの。小さな空間にスシ詰め状態の人間を外部から眺めるという奇妙な光景。この建築は、地場杉の一辺350mm角の木塊を積むことでできており、およそ4m角のキューブだと言えばだいぶイメージできるのではと思う。思ったより小さく感じたが、実際にコンペ段階時より一回り小ぶりになっているそう。木塊を積むと書いたが、正確には木の伸縮に対応させるため、スプリング入りのロッドによって固定しているのだとか。





開口部には透明な板が最小限の金物に支えられ、斜めに入っている。実は一番感心したのがこの部分で、とてもスマートな解答であると思う。シールがごっつい(笑
黒いのは防水用のゴム。外周は隙間なく詰められ、内周は通気のために隙間を設けて配されているらしいが、現実はそううまくいかず、水が漏るようだ。屋根の防水はシートかな?雨樋がシンプル。皮肉にも雨模様だったのでさっそく機能してた(笑。そいや、片っぽは機能してなかったな…。





さて、壁に貼付いたこの黒い棒は何だと思いますか?最初分からなかった。入口扉も黒で、薄いスチール製。Uの字の棒を溶接しただけのシンプルな取手が素敵。足元のチェーン用の輪も同じディテール。開口部と同様、サッシは斜めに入っているが、こちらは水平方向に斜めになっている。





正直、内部は人のごった返し状態で満足にはわからんかった。やたらデコボコしており、設計者も言うように、ほんとに手を使わないと移動できない。内部はスパイラル状になっており、その場所ごとのデコボコを自分なりに考えて機能させるようなイメージ。その辺りコンセプト通り。あ!最上部にエアコン発見。トップライトの上には日除けのすだれが。キッチン、冷蔵庫、トイレ、シャワースペースまであって設備も充実(笑。バス・トイレの取手がこれまたデカイ。なんたって350mmの木塊だし。握るというか掴む?抱く?

うまくは言えないけど、ズントー的な匂いを感じる建築だと思った。大味で大胆なディテールなんか特に。朽ちることを前提に考えているとしか思えず、確かに表現としてはこれ以上ないだろう。が、バンガローとしてはどうなんだろうか。などということは考えちゃいけないのかな。機会があれば、のんびり泊まりにこようと思う。しばらく過ごさなきゃよくわからんです。
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国立西洋美術館


東京は上野にある、国立西洋美術館に行ったのはもう数年前のことである。
そのときの僕は、どうしてもこの建物だけは見ようと、はじめから決めていた。

設計者(正確にいうと、基本設計者)は、スイス生まれのフランスの建築家、ル・コルビュジエである。もうずっと前に亡くなってしまわれたが、建築を少しでもかじる人は皆知っているような有名な建築家である。カーサ・ブルタスなんかでも度々特集組まれたりしてたから、建築やアートに興味がある人ならご存知の方も多いはず。とは言っても、別に有名な人の設計だからって建築ブログの一発目に持ってきたわけではなく、僕にとっての建築の楽しさを予感させるきっかけをつくってくれたのが、紛れもないこのコルビュジエ(の設計した住宅)であったということだからだ。そして、この国立西洋美術館は、そのコルビュジエが唯一日本に残した建築なのだとくれば、僕が東京に行く際、はじめからそう決めていたことも、ブログの一発目のネタとして取りあげることも理解して頂けると思う。展示作品そっちのけでも、そのプロポーションから、そのプロムナード(動線と理解して下さい)から、そのすべてを体験したかったのである。ミーハーという声が聞こえてきそうだが、百聞は一見に如かず、なのは事実である。

ピロティやコンクリートの表現、プロムナードなど、随所に彼の要素を感じることができ感動したのを覚えているが、どちらかと言うと、やはり実施設計の影響が色濃くでていたようにも思う。実施設計は、彼の弟子であった坂倉準三、前川國男、吉阪隆正が担当したらしく、細部のデザインはむしろ彼らのデザイン色が強い。というのも、コルビュジエの残した基本設計図がそもそもラフなものであったらしく当然と言えば当然なのかもしれない。



この小石を埋込んだファサードなんかも、絶対コルビュジエのものでないような気がしているが、真相はどうなのだろうか。ただ個人的には、自然素材である石を使うことにより敷地(公園内が敷地となっている)に溶け込んでいることや、マッスで無機的なファサードに表情をつくっている(表面の凹凸が光を掴まえるので陰影がつく)こと、そしてそれらが別の物体としてピロティで持ち上げられて浮いているように見える(コンクリート一色だとそう見えない)ことなどから成功していると思っている。



実は内部の写真を持っておらず(撮影禁止だと思い込んでいた)、今回は、お借りさせていただいたもので紹介。やはり真骨頂は、そのプロムナードであろう。回遊性の高い空間は、場面が次々とダイナミックに変化するため、歩いていて飽きない。天井のスケールも巧いこと操作されてる感じで、その重要な要素の一つであるようにその時感じた。

これらを最も忠実に引き継いだ弟子は前川國男であるような気がする、ということが関係しているかどうかは知らないけれど、後にこの美術館の新館は前川國男が設計している。また余談であるが、この建物は国の重要文化財でもあり、色んな意味で貴重な建物なのである。近くに行った際は、また訪れてみたいと思う。
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