坂本龍一とクリスチャン・フェネスの合作。抽象化されたピアノと電子音によるアンビエントミュージック。まずフェネスが音をつくり、それに教授が即興でピアノをのせることでできていったらしいです(11曲目以外)。即興という行為はまさに「ライブ」であり、ランダムにも近いものがあります。しかしそれは、偶然に任せることによって「調和」を否定するものではなく、調和というものを感覚に任せる(という表現が正しいかはわかりませんが)、そんな手法であるように思います。素材が電子音だろうが何だろうが、その調和のバランスを維持できた上での即興であれば、それはまさに本作cenrdeのように、有機的でアンビエントな音に変わるのだろうと思います。ちなみにフェネスの生む、電子音の元となる音のほとんどは、ギターの生音らしいです。
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